2008年09月16日

派遣先から労災保険料徴収

社会保険労務士のFです。

厚生労働省は、今臨時国会に派遣先からも労災保険料徴収するという改定案を提出する予定です。

これまでは、原則、派遣元のみが保険料を支払っていました。

背景には、労災死傷者数が5885人(平成19年)に達していて年々増加していること、派遣解禁された製造業の比率が70%弱であることがあげられます。

派遣を受け入れている企業は、労災保険料算出等、年度更新において、毎日の派遣労働者の人数の把握や保険料算出など一層の負担が強いられることになりそうです。もうやだ〜(悲しい顔)

心配なのは、基本的に派遣先の方が派遣元よりも強く(建設業の元請と下請の関係と似ている)、労災隠しが保険料徴収の仕方によってはありうるかなと思い、それだけは避ける必要があります。

イースリーパートナーズ社労士事務所
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2008年09月10日

飲食業店長等の管理監督者の行政通達について

イースリーパートナーズ社労士事務所です。

平成20年9月9日、基発第0909001号にて、厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あてに「多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について」の通達が出されました。

管理監督者の適正化の通達によると、店舗の店長等が管理監督者に該当するか否かについては、昭和22年9月13日付け基発17号、昭和63年3月14日付け基発150号にて、【1】のように総合的に判断してきましたが、今般、管理監督者性の判断にあたっての特徴的な要素について整理したので、これらの要素も踏まえて管理監督者の範囲の適正化を図られたいということです。

労働基準監督官の調査時には、これらのことが反映されますので十分注意が必要です。
また、【2】にて、これらの整理についての見解と対応を考えます。
なお、この通達には、「・・・ここに示す管理監督者性の否定要素が認められない場合であっても、直ちに管理監督者性が肯定されるものでなないことに留意されたい」とあります。

【1】昭和22年9月13日付け基発17号、昭和63年3月14日付け基発150号
注意:(5)については、この通達で消されていましたので付け加えています。
(1) 原則
法に規定する労働時間、休憩、休日等の労働条件は、最低基準を定めたものであるから、この規制の枠を超えて労働させる場合には、法所定の割増賃金を支払うべきことは、すべての労働者に共通する基本原則であり、企業が人事管理上あるいは営業政策上の必要等から任命する職制上の役付者であればすべてが管理監督者として例外的取扱いが認められるものではないこと。
(2) 適用除外の趣旨
これらの職制上の役付者のうち、労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者に限つて管理監督者として法第41条による適用の除外が認められる趣旨であること。従つて、その範囲はその限りに、限定しなければならないものであること。
(3) 実態に基づく判断
一般に、企業においては、職務の内容と権限等に応じた地位(以下「職位」という。)と、経験、能力等に基づく格付(以下「資格」という。)とによつて人事管理が行われている場合があるが、管理監督者の範囲を決めるに当たつては、かかる資格及び職位の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、勤務態様に着目する必要があること。
(4) 待遇に対する留意
管理監督者であるかの判定に当たつては、上記のほか、賃金等の待遇面についても無視し得ないものであること。この場合、定期給与である基本給、役付手当等において、その地位にふさわしい待遇がなされているか否か、ボーナス等の一時金の支給率、その算定基礎賃金等についても役付者以外の一般労働者に比し優遇措置が講じられているか否か等について留意する必要があること。なお、一般労働者に比べ優遇措置が講じられているからといつて、実態のない役付者が管理監督者に含まれるものではないこと。
(5)スタッフ職の取扱い
法制定時には、あまり見られなかったいわゆるスタッフ職が、本社の企画、調査等の部門に多く配置されており、これらのスタッフの企業内における処遇の程度によっては、管理監督者と同様に取り扱い、法の規制外においても、これらの者の地位からして特に労働者の保護に欠けるおそれがないと考えられ、かつ、法が監督者のほかに、管理者も含めていることに着目して、一定の範囲の者については、同法第41条第2号該当者に含めて取り扱うことが妥当であると考えられること。


【2】通達についての見解と対応
これらを見る前に大前提として、上記(5)にありますように、41条第2項に該当する者は、管理監督者ではなく、「監督若しくは管理の地位にある者」ということで、管理者でなくても監督者であれば法41条の適用除外に該当すると弁護士の石嵜信憲先生は論じられています。
そういうことであれば、解釈も大きく変わってくることになり、人事権に属するようなことは管理者としての責務と考えられることから、人事権という要件が除外されることになります。

(1)職務内容、責任と権限についての判断要素
@採用
 店舗に所属するアルバイト・パート等の採用については人選のみを行う場合も含んで、責任と権限を与えるようにしなければなりません。
A解雇
 アルバイト・パート等の解雇に関する事項が職務内容に含まれていない場合は管理監督者性を否定する要素になるから、それを実行していることとそのことを明らかにするために、管理監督者の権限を就業規則等で明らかにしておく必要があります。
B人事考課
 人事考課に関して実質的にこれに関与しなければならないので、パート等の人事考課がなくても、社員の人事考課があるのであれば、店舗の部下社員については一次考課者として考課することを就業規則等で明確にしておきます。
C労働時間の管理
 シフト表や勤務割表の作成や時間外労働等の命令は店長が必ず行うようにします。

(2)「勤務態様」についての判断要素
@遅刻・早退に関する取扱い
 遅刻・早退については、月例の賃金から引かないことは勿論、減給の制裁や人事考課での評価は行わないようにします。
遅刻・早退という概念を削除することが大切です。(意味がない)
A労働時間に関する裁量
 「営業時間中に店舗に常駐しなければならない」「人員が欠員した時など自ら従事しなければならない」などマニュアル等で規定してはいけません。ただし、店舗運営する上で自らの裁量としての判断でたまたま自分が入ったことについては関係ないと考えます。
B部下の勤務態様との相違
 部下と同様の勤務態様であれば(たとえば、マニュアルに従った業務に従事しているなど労働時間の規制を受ける部下と同様の勤務態様が労働時間の大半を占めている場合など)管理監督者性を否定されるので、きちんとわかる形で就業規則やマニュアルに規定しておき、実行するようにします。

(3)「賃金等の待遇」についての判断要素
@基本給、役職手当等の優遇措置
 基本給、役職手当等の優遇措置が、実際の労働時間を勘案した場合(どのように勘案するかがポイント)、割増賃金と比較してどうかを考えます。ただし、管理監督者については労働時間を把握する必要もなく、また、把握もできないような態様であれば、健康管理上の措置から一様の拘束時間と深夜時間のみを把握した場合、実際には比較しようがないので、管理監督者でない者の時間外手当を含めた賃金と比較考慮することは必要と考えられます。
A支払われた賃金の総額
 賃金総額を一般社員(特別な社員は除く)と比較して低くならないようにします。
B時間単価
 時間単価については、私の見解であるが、拘束時間で割ってもパートやアルバイトよりは高くなっているようにしておく必要があります。

総合結果では、店長以外で管理監督者として認められた者はない(33件中0件)ので、まず認められないことを念頭に置く必要はあります。

これらを行えば、管理監督者性が肯定されるわけではありませんが、これらは最低でも行っておくことが必要でしょう。

これらは、あくまで行政との対応で考えておりますので、民事上の判断ではないことを付け加えておきます。

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2008年09月08日

厚生年金保険の未加入事業所がなぜ増えるか

先日、厚生年金保険の未加入事業所が増えていることが報じられました。

なぜ、未加入事業所が増えるのか、増えたのかについての私の考えです。

一般に、景気の低迷などにより経営的に加入することができない、負担に耐えられない企業などが加入しないということですが、根本はそんなところではないのではないかと、最近考えております。

現在は社会保険事務所が窓口となって加入申請等を受け付けています。
加入した事業所が、例えば加入した事業所が保険料を正しく支払っているか(保険料をごまかしていないか)などについては、調査等含め積極的に対応されています。
しかしながら、これは社会保険に加入した事業所についてです。
問題は加入していない事業所に対しては、積極的に動かれていないのではないでしょうか。内部としては加入した事業所が保険料を支払うことについてのみ、考慮されているとしか思えません。
我々も、未適事業所(社会保険に加入していない事業所)について加入を促進し、報告しますが、それだけで、それ以降どうされているのでしょうか?
たとえば、これが税金であればこのようにほっとかれるでしょうか?

「保険料を滞納するものがあるときは、社会保険庁長官(社会保険事務所に委任)は、期限を指定して、これを督促しなければならない。」(法第86条)
適用事業所に使用される65歳未満の者は厚生年金保険の被保険者とするということであるから、加入していなくても適用事業所であれば、督促しなければなりません。
ただし、ここからがあいまいで、督促により指定の期限までに保険料を納付しないときは、国税滞納処分の例によりこれを処分し、又は、納付義務者の居住地若しくはその者の財産所在地の市町村に対してその処分を請求することができると、できるになっています。
このことを本腰を入れて行わない限り、納付率は今後さらに減少していくことになります。





もし
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2008年09月04日

健康保険協会に変更(「政管健保」から「協会けんぽ」へ)


平成20年10月より社会保険庁(国)で運営されている政府管掌健康保険(政管健保)が非公務員型の全国健康保険協会(協会けんぽ)に変更になります。
ただし、社会保険事務所もそのまま残り、今までの事業主からの届出や保険料納付の手続きは、社会保険事務所において厚生年金保険の手続きとあわせて行われます。
全国健康保険協会では、被保険者の給付に関する手続きや任意継続被保険者に関する手続きが行われますが、現地点では、都道府県ごとの支部がどこになるか等決まっておりません。

【社会保険事務所で受付】
○事業主からの届出
 ・新規適用届・被保険者資格取得届・資格喪失届・被扶養者異動届
 ・算定基礎届・月額変更届・賞与支払届など
○事業所の保険料納付の手続き


【全国保険協会で受付】

○被保険者からの届出
 ・療養費の請求・傷病手当金の請求・出産手当金の請求・出産育児一時金の請求
 ・埋葬料の請求・高額療養費の請求など
○任意継続被保険者に関する資格取得届、住所変更届など


◆新たな健康保険被保険者証について
 健康保険被保険者証は全国健康保険協会支部において取り扱われることになります。平成20年10月以降資格取得された方や再発行した方については協会より健康保険被保険者証が発行されます。従前から加入されていた方については、順次、健康保険被保険者証の切り替えが行われます。それまでは、従前の被保険者証が当然使えます。

◆保険料について
 保険料は切り替え時については現在と同じ保険料に据え置かれます。しかし、1年以内に都道府県ごとの医療費を反映した保険料に変更となりますので、都道府県の年齢構成や所得により格差が出ることになります。
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2008年09月03日

継続雇用制度

社労士のMです

現在、高年齢者雇用安定法に基づき継続雇用対象者を限定する場合、原則として労使協定にその基準を明記しなければならないが、労使協議が調わない時は使用者が就業規則によって定めることができる特例があります。
その特例が、301人以上企業に対しては今年度までで予定通り廃止されることになりました。(300人以下企業は22年度まで適用されます)

実態調査により、301人以上の企業の9割程度が労使協定により継続雇用対象者の基準を定めており、就業規則で基準を定めている企業の多くも今年度内に労使協定による定めに変更する予定であることが分かり、同特例を廃止しても大きな支障はないと判断されたためだそうです。

労使協定の定め方等でご相談がございましたら当事務所までご連絡ください。
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