2009年01月26日

労働時間と残業代

イースリーパートナーズ社労士事務所です。
労働時間と残業代について、「なぜ、未払い賃金が発生するか」についてです。

残業代を支払うと経営が成り立たなくなるのでというケースです。
残業代を支払うと本当に倒産して雇用が守れない場合もあります。しかしながら、法律を守らなくていいということにはなりません。
この場合は、一種のリストラを行う必要があります。企業の状況によりリストラは、福利厚生的なものの削減から労働時間の削減、希望退職の募集、退職勧奨や賃金減額、整理解雇に至るまであります。同意を得られない場合、就業規則の不利益変更により行う必要があります。(「リストラと労働条件の不利益変更」を参照)

次に、残業代を支払うという概念がない、また、支払う必要がないというケースです。
時間外残業代を支払う必要がないとたとえ考えられていたとしても、法律は支払うことを要求します。そのまま放っておくのはあまりにもリスクが高すぎます。

イースリーパートナーズ社労士事務所
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2009年01月19日

労働時間と残業代

イースリーパートナーズ社労士事務所です。

労働時間と残業代について、「なぜ、未払い賃金が発生するか」について考えます。

勝手に社員が残業をしているケースです。
使用者が知らないままに労働者が勝手に業務に従事した時間までを労働時間として規制することは適切ではありません。
しかしながら、業務量が通常の労働時間で終わらないことを把握して勝手に残業をしていると主張したりする場合は、たとえ残業命令制であっても黙示の同意をしたと推定され、労働時間として算定する必要があると考えられます。
一方、残業申告書などの残業命令が制度的に有効に機能しており、時間外残業をする場合の手続きを明確に定めている場合は、勝手に手続をしないで行った残業を認めないこともできると解します。
従いまして、「勝手に社員が残業をしている」というのであれば、その手続方法を就業規則に定めて「手続を行った者のみ残業を認める」という制度にすることも有効ではないかと考えています。そのためには、必要要件をきちんと就業規則に定めることが必要となります。

イースリーパートナーズ社労士事務所
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2009年01月13日

労働時間と残業代

イースリーパートナーズ社労士事務所です。

労働時間と残業代について「なぜ、未払い賃金が発生するか」について考えます。

労働基準法第41条に該当するとして、管理監督者として残業代及び休日出勤手当を支払っていないことに対して、実際には管理監督者に該当しないケース及び管理監督者に深夜割増を支払っていないケースが考えられます。
管理監督者に該当するかしないかは下記をを参考にしていただくことになります。

               記


「日本マクドナルド事件」の判決を受けて、特に多店舗展開している飲食業や小売業の間で激震が走っています。マスコミでは「名ばかり管理職」や「管理監督者」として取り扱っていますが、ここで問題となっているのは、正式には「監督若しくは管理の地位にある者」ということです。
労働基準法第41条第2項では「労働時間、休憩及び休日に関する規定は、事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者」(以下、管理監督者という)については適用しない」とされています。

それを受けて、就業規則では「管理監督者については、時間外手当、休日出勤手当を労働基準法第41条に基づき支給しない」と規定している例が多いのです。

日本労務研究会「管理監督者の実態に関する調査研究報告書」(2006年)によりますと、ライン職のうち、課長代理で42%、課長クラスで74%、部長クラスで86%が管理監督者として取り扱われています。
一般の企業のイメージでとらえると、管理職=課長、監督職=係長です。上記のような結果になっているのは、企業の管理職と労働基準法上にいう管理監督者を同じと考えているからです。

ここで企業として考えなければならないのは、
@ 労働基準法第41条に該当する対象者をどう見直すのか
A 対象から外れた者の賃金や労働時間をはじめとする労働条件をどう見直すのか
⇒これら労働条件の変更した結果を就業規則に規定し周知することです。

そのための検討材料としては、
労働条件の不利益変更について、全社員個人ごとの同意をとるのか、それとも就業規則の不利益変更でいくのか?ということになります。


昭和22年、昭和63年通達によると次のような判断基準になります。

局長、部長、工場長等労働条件の決定その他の労務管理について経営者と一体的な立場にある者で実態的に判別すべきものである。
       ↓
職制上の役付者のうち、労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者に限って適用除外が認められる趣旨である。

       ↓
資格及び職位の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、勤務態様に着目する必要がある。

        ↓
その地位にふさわしい待遇
・定期給与である基本給、役職手当等においてどうか
・ボーナス等の一時金の支給率、その算定基礎賃金について一般労働者より優遇措置があるか
 ※一般労働者に比べて優遇措置がなされているからといって、実態のない者が管理監督者に含まれるものではないこと


「多店舗展開する小売業、飲食業等の店舗における管理監督者の範囲の適正化について」(平成20年9月9日、基発第0909001号)の通達からの判断基準

労働基準監督官の調査時には、これらのことが反映されますので十分注意が必要です。
なお、この通達には、「・・・ここに示す管理監督者性の否定要素が認められない場合であっても、直ちに管理監督者性が肯定されるものでなないことに留意されたい」とあります。
これに基づいて下記の(1)から(3)の判断要素に基づいた対応が最低でも必要になります。ただし、それらに対応したから労働基準第41条に該当する「監督若しくは管理の地位にある者」というわけではなく、あくまで先に説明した昭和22年、昭和63年通達の判断基準によるということです。


(1)職務内容、責任と権限についての判断要素
@採用
 店舗に所属するアルバイト・パート等の採用については人選のみを行う場合も含んで、責任と権限を与えるようにしなければなりません。
A解雇
 アルバイト・パート等の解雇に関する事項が職務内容に含まれていない場合は管理監督者性を否定する要素になるから、それを実行していることとそのことを明らかにするために、管理監督者の権限を就業規則等で明らかにしておく必要があります。
B人事考課
 人事考課に関して実質的にこれに関与しなければならないので、パート等の人事考課がなくても、社員の人事考課があるのであれば、店舗の部下社員については一次考課者として考課することを就業規則等で明確にしておきます。
C労働時間の管理
 シフト表や勤務割表の作成や時間外労働等の命令は店長が必ず行うようにします。

(2)「勤務態様」についての判断要素
@遅刻・早退に関する取扱い
 遅刻・早退については、月例の賃金から引かないことは勿論、減給の制裁や人事考課での評価は行わないようにします。
遅刻・早退という概念を削除することが大切です。(意味がない)
A労働時間に関する裁量
 「営業時間中に店舗に常駐しなければならない」「人員が欠員した時など自ら従事しなければならない」などマニュアル等で規定してはいけません。ただし、店舗運営する上で自らの裁量としての判断でたまたま自分がシフトに入ったことについては関係ないと考えます。
B部下の勤務態様との相違
 部下と同様の勤務態様であれば(たとえば、マニュアルに従った業務に従事しているなど労働時間の規制を受ける部下と同様の勤務態様が労働時間の大半を占めている場合など)管理監督者性を否定されるので、きちんとわかる形で就業規則やマニュアルに規定しておき、実行するようにします。

(3)「賃金等の待遇」についての判断要素
@基本給、役職手当等の優遇措置
 基本給、役職手当等の優遇措置が、実際の労働時間を勘案した場合(どのように勘案するかがポイント)、割増賃金と比較してどうかを考えます。ただし、管理監督者については労働時間を把握する必要もなく、また、把握もできないような態様であれば、健康管理上の措置から一様の拘束時間と深夜時間のみを把握した場合、実際には比較しようがないので、管理監督者でない者の時間外手当を含めた賃金と比較考慮することは必要と考えられます。
A支払われた賃金の総額
 賃金総額を一般社員(特別な社員は除く)と比較して低くならないようにします。
B時間単価
 時間単価については、私の見解であるが、拘束時間で割ってもパートやアルバイトよりは高くなっているようにしておく必要があります。

総合結果では、店長以外で管理監督者として認められた者はない(33件中0件)ので、まず認められないことを念頭に置く必要はあります。

「日本マクドナルド事件」から新たな判断について考える
判断の要素に「経営者と一体的な立場にある者」ということがありますが、これに関して、
「・・・また、店長は、店長会議や店長コンペンションなど被告で開催される各種会議に参加しているが、・・・他に店長が企業全体の経営方針等の決定過程に関与していると評価できるような事実も認められない。以上によれば、被告における店長は、店舗の責任者として、アルバイト従業員の採用やその育成、従業員の勤務シフトの決定、販売促進活動の企画、実施等に関する権限を行使し、被告の営業方針や営業戦略に即した店舗運営を遂行すべき立場にあることから、店舗運営において重要な職責を負っていることは明らかであるものの、店長の職務、権限は店舗内の事項に限られるのであって、企業経営上の必要から、経営者との一体的な立場において、労働基準法の労働時間等の枠を超えて事業活動することを要請されてもやむを得ないものといえるような重要な職務と権限を付与されているとは認められない。」

この判例では、経営者との一体的な立場とは企業全体の経営方針等に関与することをいっています。

また、この判例では、基準給や賞与について言及していますが、最終的には年収によって水準を判断しているといえます。その基準は、店長が最低の評価をとったときとの比較でみているようです。

これらから、先にも述べました
@ 労働基準法第41条に該当する対象者をどう見直すのか
A 対象から外れた者の賃金や労働時間をはじめとする労働条件をどう見直すのか
⇒これらの労働条件の変更を就業規則に規定し周知することです。
をどうするのか、一刻も早く実行する必要があります。

イースリーパートナーズ社労士事務所
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2009年01月05日

労働時間と残業代

新年、あけましておめでとうございます。

イースリーパートナーズ社労士事務所です。本年もよろしくお願い申し上げます。

労働時間と残業代について、「なぜ、未払い賃金が発生するか」について、考えます。

 振替休日の未消化、代休の誤った運用
振替休日の問題は、まず、代休を振替休日と混同しているケースが見受けられます。この場合は、代休を与えるべく出勤した日の賃金を通常割増分も含めて支払う必要があります。これを回避するためには、代休ではなく振替休日として正しく運用します。就業規則に休日の振替措置を取る旨定めて、できれば振替事由や手続きも規定で定めます。
次に振替休日の運用について大きく三つの問題がありますので対処が必要です。
一つは、労働時間ではありませんが、法定休日の振替日は「振り替えようとする日の属する週の最初の土曜日(日曜日や月曜日)を起算日とする」むね就業規則で明らかにしておく必要があり、起算日から4週間以内に振替休日を取得させる必要があるのですが、これができていない場合は休日労働付与義務違反になります。
二つは、本来の休日に労働した日の週の労働時間が40時間を超えた場合は、時間外手当が必要となります。それを回避するためには変形労働時間制を採用します。ところがこの運用には、注意が必要です。
三つは、最大の問題で、振替休日をとった日に振替休日が取れず、未消化になりたまってしまう問題です。この場合振替休日指定日が休日となるため、ここに働いた賃金を支払う必要があるのと、法定休日の振替の場合は休日割増を、それ以外の休日の場合は時間外割増を支払う必要が出てきます。もちろん、その振替休日を将来とった場合、その賃金は減額してもかまいませんが、もはや振替休日ではありません。このような対応をする場合は代休にする方が運用しやすくなります。

イースリーパートナーズ社労士事務所
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2009年01月01日

2009年

あけまして おめでとうございます。
本年も何とぞよろしくお願いします。

本年は、4月に改正労働基準法が施行され、また労働者派遣法も改革されます。
それらに伴って、人事労務政策含め企業としてどのように対策をしていくのか道筋をもう一度見つめなおす年であろうと思われます。
経済全体が悪くなり、不景気であることは見えていますが、そのような中で是非とも基準においていただきたいのは、従業員の生産性と安全と健康です。
過去不景気になると人員削減等を行い、残った者にしわ寄せがきて結果長時間労働になるということが繰り返してきましたが、安全と健康を守る立場から、長時間労働させられない、それであったらワークシェアや逆に労働時間短縮を考えざるを得ない。その安全と健康を普段からとことん考えている会社は、それに伴う賃金の比例減額もやむを得ないということになるのでしょうか?
それでも、「私は時間に縛られずに思い切って働きたいんだ、いい仕事をしたいんだ」→こういう方については、是非会社は幹部候補として大切にしてください。

さて、私自身は、今年の決意を持続していくことをテーマにしたいと思います。毎年、毎年今年は「このようにあろう」と考えるのですが、日が経つにつれ、薄まっていき、また同じような決意をしているのではないかと思います。つまり、持続できていない=自分のものになっていないということです。目標管理制度と同じく毎年目標はアップしていかなければならないと考えますが、身についていないため毎年同じ目標になってしまっているということでしょうか?

本年も何とぞよろしくお願いします。
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